開催主旨(はじめに)
本会議では、『サステナブルデザイン』を、”現代文明がもたらした社会的課題をグローバルな視点で認識し、その課題解決と新たな社会の枠組みについて考える計画行為及び実践”と位置づけています。
90年代末から、技術イノベーションによる環境効率を追求する大きな動きが始まり、デザイナーも含むあらゆる職業の人々がそれに歩調を合わせ、数々の環境配慮型製品(エコプロダクト)を開発し、その普及に貢献してきました。しかし、社会的課題は解決されず、このままではサステナブルな社会の実現という目的を達成することは困難であるという危機感から、私たちは、技術イノベーションを進めるとともに、「社会イノベーション」を起こすべく、『サステナブルデザイン国際会議』を2006年より開催しております。
以来、業種を超えた多数の人々との議論と事例検討を繰り返すことにより、2011年2月の第5回目の会議までサステナブルな社会の本質を問い、その試行を続けてまいりました。そして、ようやくその概念・ビジョンが輪郭を成してきた矢先に2011年3月11日の東日本大震災を経験しました。
震災、津波、原発事故が起こり、私たちは自分たちが生きる場が自然の一部であることを再認識し、それと同時に、この不自然かつ不安定な巨大インフラの上に築かれた現代文明に病理の核を見て、自然に対する親和性を欠いた大仕掛けなシステムがいかに脆く、それに頼る社会がいかにアン・サステナブルであるかということを実感しました。
皮肉にも、私たちはこの未曾有の震災を経てこの不安を取り払い、自然と調和する暮らしがサステナブルな社会へ接近する条件のひとつだという確信が生まれました。
そのことに気付けば、私たちの求める暮らし、社会、産業の向かうべき方向、あるいはより良い社会をデザインする方針は定まってくるのではないかと考えます。つまり、私たちのターゲットは自分たち自身を含む人の心であり、70億を超える人々で一つの地球を共有するという世界です。そのモデルは実はアジアに、特に東南アジア諸国の生活と文化の中にあるのではないかと考え、第6回の本会議は「アジアン・サステナビリティ」をテーマに開催いたします。
このサステナブルデザイン国際会議はサステナブルデザインに関する協議・実践・報告・提案・振興の場として設けられました。デザインを狭い専門領域から開放し、より自然に誰もが実践する活動に戻すためにも、自然と社会のデザインに関心のある多くの方々のご参加を心からお待ちいたしております。
テーマ
アジアン・サステナビリティ/Asian Sustainability
私たちは、資源・エネルギーのあらゆる消費によって経済価値が生まれるという現代文明の因果関係を断ち、新しい価値観に基づいた、より自然な暮らしを実現する必要があります。地域固有の条件、多様性、文化、風土…など、自然により育まれる地域性に根差したコミュニティ、産業、暮らしはサステナビリティの原点であり、そのヒントはアジアにあると私たちは考えます。下記の4つのポイントから、アジア型のサステナビリティ、自然と調和した暮らしとは何かを考えます。
「アジアの文化、風土」、「グラスルーツ・イノベーション」、
「コーズ・ビジネス(インクルーシブ・デザイン)」、「復興支援」
開催概要
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