特別シンポジウム

2008年12月12日 東京ビッグサイト

講演「グローバリズムの光と影」

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(C) The International Conference of Design for Sustainability
星川淳氏 プロフィール:1952年、東京生まれ。国際環境NGOグリーンピース・ジャパン事務局長。作家・翻訳家。日本、インド、米国を遊学後、1982年より鹿児島県の屋久島に定住。エコロジーにもとづく農的な暮らしのかたわら、精神世界、心理学、環境思想、平和、先住民文化などをテーマに60冊以上の著訳書を手がけてきた。著書に『魂の民主主義』(築地書館)、『屋久島水讃歌』(南日本新聞社)、『地球生活』(平凡社ライブラリー)、『日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか』(幻冬舎新書)他。2005年末より現職。
レジメ:先史モンゴロイドが南北アメリカ大陸とポリネシアに生活圏を広げ、モンゴル帝国がユーラシアの大半を配下におさめ、大航海時代のヨーロッパ人がほぼ全世界を交易網で覆い尽くして以来、グローバリズムは必然だ。しかし、生態系内の水平的な公平性と、世代間の垂直的な公平性とをともなわないグローバリズムは、人類の未熟さに起因する逸脱であって、必然ではない。気候変動問題に代表される地球システムの乱調は、私たちに種としての脱皮を迫る。巣を汚し壊す鳥が飛び立てないように、地球温暖化を抑止できない人類にホモ・サピエンス(賢いヒト)としての未来はないだろう。地に足をつけて生きることと、地球市民として行動することとの両立は可能か?
講演内容:「グローバリズムの光と影」というタイトルですが、なかなか難しいお題を頂いて、なにを話したものかと、考えましたのは、こういうグローバリズムという問題に対して議論をする時に、典型的なひとつの捉え方というのがあると思います。ひとつは、今非常に問題になっている金融と言うことです。経済の分野で、暴走と言えるような資本の拡大というものがあり、それから、不公平・不公正な搾取、またそれに伴い人間の世...[講演内容を読む]

対談「星川淳 + 山本良一」

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(C) The International Conference of Design for Sustainability
山本良一氏 プロフィール:東京大学生産技術研究所教授。工学博士。文部科学省科学官、エコマテリアル研究会名誉会長、日本LCA(ライフサイクルアセスメント)学会会長、グリーン購入ネットワーク名誉代表など、多くの要職を兼務。「1秒の世界」「気候変動+2℃」他責任編集。SPEEED研究会代表幹事。
講演内容:益田:星川さん、ありがとうございました。山本先生、お忙しいところありがとうございます。大変ユニークなお顔合わせで対談をいただきます。なるべく核心に迫るお話を伺いたいたいと思いますが、私のほうで話題を選んで、お話を進めさせていただければと思います。

今回、星川さんのお話にもありましたグローバリズムということについて、今回のテーマの対話のひとつにしたいと考えております。もちろん環境問題というのは、グローバルな問題であると思いますが、それと同時に各地域にとっては、ひとつひとつ切実な課題を含んでおりますし、多くの問題が次から次へと起きてくることをすでに我々は体験をしています。世界中からそういう報告が寄せられております。

また、科学的な知見にもとづいての将来の予測という事を考えると、これまた実に多くの危惧がありますが、そうした問題に我々直面していて、先程の星川さんのお話にもああったわけですけれども、我々としても非常にじれったい思いをしているわけです。

星川さんの先ほどの図を引用させていただきますと、いわゆるバイオスフィアというのは厳然としてそこにそのままあり、その姿というのは、手探りながら把握している、あるいは自分自身もそこに含まれているという実感はあると...[対談内容を読む]

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