基調講演会

2008年12月7日 港区立エコプラザ

基調講演 「アクティビストとしての生き方」

...[講演内容を読む]
講師:星川 淳

作家、翻訳家、グリーンピース・ジャパン事務局長

プロフィール:1952年、東京生まれ。国際環境NGOグリーンピース・ジャパン事務局長。作家・翻訳家。日本、インド、米国を遊学後、1982年より鹿児島県の屋久島に定住。エコロジーにもとづく農的な暮らしのかたわら、精神世界、心理学、環境思想、平和、先住民文化などをテーマに60冊以上の著訳書を手がけてきた。著書に『魂の民主主義』(築地書館)、『屋久島水讃歌』(南日本新聞社)、『地球生活』(平凡社ライブラリー)、『日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか』(幻冬舎新書)他。2005年末より現職

(C) Makoto Tanaka
レジメ:デザインの領域を社会のあり方やしくみ、政治、経済、法制度といったところまで広げると、デザイナーとアクティビストの境目が薄れていく。また、なんらかの形で地域の問題に深く関わったときも、同様の越境が起こりやすい。本来、社会制度も政府も国民/市民/住民がつくって使う「道具」であることを考えれば、むしろデザイナーの関与がないことが、真の持続可能性に向けた日本社会の制度設計を著しく遅らせている原因ともいえよう。

21世紀のデザイナーは行動や社会参加を恐れるべきではない。過去30年以上、デザイン・マインドを持ちながら“半農半著”の生活と、国内外の市民運動や住民運動に関わってきた立場から発題する。

講演内容:皆さんこんにちは。沢山いらしていただいて、話がいがあってうれしいです。まずは、最初ちょっとだけ自分のことを話して、本題に入りたいと思います。 ぼくは、今ご紹介いただいたとおり、作家、翻訳家であり、自然と人間との関係を考えるある種の思想家であり、そのようなことをなんとなく仕事にしてきたわけですけれども...[講演内容を読む]

講演1 「考えるか泳ぐか ? 記憶のデザイン」

...[講演内容を読む]
講師:トム・ジョンソン

建築家、国際デザイン・リソース・アウォード主宰

プロフィール:建築家。環境に配慮した優れたデザイン提案に対し懸賞するため、1994年に国際デザイン・リソース・アウォード・コンペティション(IDRA)を創設。作品の多くは再生可能な天然素材やリサイクルされた素材、あるいは既存の部品をそのまま再利用しながら、優れたデザインによって生まれ変わったもので、それらは再生される以前の製品の記憶の断片を留めており、バージン製品にはない深い味わいを持っていることから”Design with Memory=記憶のデザイン”と名づけられ、世界各地をまわり展示を行っている。

(C) Makoto Tanaka
レジメ:今日、我々は経済と流通の急激な変化を経験し、経済成長や国の繁栄を支える物の消費の問題に焦点を当て始めました。この難しい時代を、人々が新しいアイディアを模索し新しいサステナブルな経済を作ることを提案し ?そして実行することで変えていく時が来ているのです。

この会議では、私たちが近い未来サステナブルな社会を実現する為に今いかに行動できるかを模索し、私の講演では今実行できるデザインワークへのアプローチをお話します。新素材とサステナブルデザインに対する国際デザイン・リソース・アウォード・コンペティションの運営を通じ、繰り返すことでサステナブルな社会を実現するというアプローチに出会いました。このアプローチ方法を私は"記憶のデザイン"と呼んでいます。皆さんとこのアイディアを共有できることを光栄に思います。

講演内容:サステナブルデデザインを話しあう機会を作ってくださった方に感謝申し上げます。今日お話しする内容が実際に皆さんに役立つもの、実践に役立つものであれば良いと思います。また、将来、結果に結びつき、つながれば良いと思います。私の今日お話しする事が、将来の我々の行動に繋がって欲しいと思います。社会に変化を...[講演内容を読む]

講演2 「前向きなデザイナー 世界を変えるための手法を」

...[講演内容を読む]
講師:アアリス・シェリン

セント・ジョンズ大学グラフィックデザイン助教授。教育者、作家、デザイナー

プロフィール:シカゴ芸術大学、ロチェスター工科大学で学び、現在ニューヨークのクイーンズにあるセント・ジョンズ大学グラフィックデザイン助教授を勤める。サステナブル:グラフィックデザイナーとクライアントのための応用ガイドブック『SustainAble : A handbook of materials and applications for graphicdesigners and their clients』(ロックポート出版/2008)を2008夏出版(日本語版が2009春出版:Amazon)。建築・工業デザインに終始しがちなサステナブルデザインの推進を、コミュニケーションデザインの分野へ拡大させようと、先進的な事例を取材した実例を紹介する。

(C) Makoto Tanaka
レジメ:サステナブルな社会とデザイナーの関係における21世紀の成功談は、アイデアを分かち合い、変化を恐れない「前向きなデザイナー達」によって切り開かれていきます。この成功談はサービスやサステナブルな社会を生み出すための新たな倫理を、デザイナーが編み出します。かつては社会的潮流に沿ったグラフィック・デザインを遂行する上で、新たにのしかかるコストや見かけの問題がありましたが、今では生産プロセスや素材の技術革新により改善されました。状況に適合した考えや共同作業を元にしたデザインは、革新的なデザイナー達が与えられた問題だけではなく、環境問題も解決するようになりました。このような動きの先駆者の足跡を追うことにより、サステナブルデザインをどのようにして遂行すべきかという糸口が見えてくることでしょう。
講演内容:ご紹介ありがとうございました。今日は持続可能な開発のデザインについてデザインのプロフェッショナルとしてどうするかということについてお話したいと思います。私はこの二年間、もう二年以上にかもしれませんが持続可能なデザイン、サステナブルデザインにおける研究についてお話してきました。私はもともとグラフィック...[講演内容を読む]

講演3 「サステナビリティと文化のアイデンティティ」

...[講演内容を読む]
講師:ラッセル・ケネディ

モナシュ大学上級講師、国際グラフィックデザイ ン団体協議会 (Icograda) 次期会長

プロフィール:オーストラリア・メルボルン市のモナシュ大学ビジュアル・コミュニケーション学科上級講師・コーディネーター。グラフィックデザインと映画制作を専門とする。CIコンサルタント会社ラッセル・ケネディ・デザイン主宰、映画/ドキュメンタリー制作会社オンセット・プロダクション共同取締役を経て現職。デザインの産学交流のネットワーク作りに尽力。Icograda教育ネットワークの発展に意欲的に取り組み、国際的な教育交流活動の展開、推進に努めている。Icogradaと 国際デザイン同盟(IDA)が主導するINDIGO「地域に根ざすデザイン・ネットワーク」の設立に尽力、精力的にその活動に取り組む。
(C) Makoto Tanaka
レジメ:インディゴは、「地域に根ざしたデザインとは何か」を問いかけるIcograda主導のプロジェクト。「地域に根ざすデザイン」の意味と解釈を追求するために、世界各地で、デザイナーのネットワークを起ち上げ一連のプロジェクトを発信。デザインに土地の独自性を賦与するものは何であるか、また、それが作られた場所と、ターゲットとする人々との関連性を探る。ローカルデザインの概念は、入植、移民、政治、言葉、歴史、アイデンティティ、経済や自然資源の状況といった種々のテーマを包含している。デザイナーの仕事は、グローバルな文脈の中で行うものであるが、インディゴのプロジェクトでは、地域や国、つまり、土着の文化的アイデンティティを生み出すことのできるデザインを追求する場を提供している。
講演内容:皆さんこんにちは。今日はいくつか取り上げたいテーマがあります。文化のアイデンティティとサステナビリティとの関係、そしてそれがどんな影響をもたらすかということについてお話したいと思います。最初のスライドです。サステナビリティと文化のアイデンティティについてですが、「過去から学び将来見据えて行動する」...[講演内容を読む]

質疑応答

...[質疑応答の内容を読む]
内容:質問1:今日一日、皆さんのお話を伺って、本当に明日にでもサステナブルデザインの活動を開始したいと思いました。この会議に参加なさった皆さん同じだと思います。ただ、壇上に上がっておられる方と、私どもの違いといいますか、障壁があって行動を開始できない、スタートをきれない、ということがあるかと思うんです...[質疑応答の内容を読む]
(C) Rei Kubo

CopyRight(C) The International Conference of Design for Sustainability   本ホームページ内容の無断転載はご遠慮ください。